ほむらが魔女化するときのシーンが個人的にとてもエモかったので流れや考察を走り書きしてみた。
(ほむらが魔女になる瞬間、場面はほむらの一番幸せな記憶(深層心理の世界?)になる。)
ほむらは、あっ...!と小さく声を漏らし、寒気を覚えたのか、あたりを見回し、何かにおびえる。
(ここから幸せな記憶が絶望に浸食されていく)
大切な存在であるまどかが急に立ち上がり、こちらを見てにやりと笑い、椅子からおちる。
(唯一の心の支えがいなくなるという意味?)
それだけは絶対阻止しようとほむらは記憶の中の自分を追い越して必死に助けようとする。
(ここで冒頭のほむらが魔法少女になるときの演出→この演出は普通の子から何かに変わるときの演出ではないだろうか。)
また、ここのまどかには人間らしさがない。これは大好きな人間に見捨てられる、いなくなってしまうという絶望の表現だと感じた。
しかしまどかはほむらの手のほんの少し先で壊れてしまう。
(周りにはシロツメクサが咲いている→花言葉は私を思って、約束、復讐など。)
それに絶望しているほむらを使い魔らしきほむら(昔まどかを絶対助けると誓ったほむらにも見える)達が囲んでじっと見ている。これは自分が殺した、あるいは助けられなかったと自分を責める気持ちだと思われる。
まどかを救うことができなかった自分をほむらは泣きながら何度も叩き潰す。
(どうして救えなかったのかというほむらの悔しさや悲しさが伝わってくる)
その記憶を魔女化したほむらが大事そうに包みこむ。ここまでの流れを考えるとこの行動に無念さや悲しさを感じる。
(魔女のアップから視点は引き、魔女とその周りの様子が映される)
大切な記憶以外何も持たず、周りに絶望しかない高地で一人じっとたたずんでいる魔女が映る。
魔女はすべてを失ってしまったかのように力なくただ空を見上げる。(うつ状態のように見える)
そして高地から絶望の世界へ落ちてしまう。
(セリフ→これが、魔女。私の感情が、追いかけてくる。)
(ここからほむらの情緒的な演出であると共に魔女の巨大さやきれいさ、美しさなどの圧倒的な存在感も表現されているように感じた)
巨大化した魔女が画面外から現れる。
場面変わり、街にかかる橋の上の魔女の卵が大量の白い糸を噴き出しているシーンとなる。
(セリフ→輝きと後悔だけしか、もう思い出せない。)
卵からどろりとあふれ出す血。そこから生まれるカラス型の大量の使い魔。
座っていたほむら型の兵隊は次々と立ち上がる。空には亀裂が生まれ、そこから血があふれ出る。 (→よく見ると空ではなく、始点は不明だがコロシアムの魔女の出てくる部分とつながっていた)
巨大なコロシアムのような場所を破壊し、手錠のついた魔女が現れる。
魔女は空を仰いだかと思うと、あごから上が切れて下に落ちてしまう。
(合わせる顔がないという意味?)
クローゼットに押し込まれたまどかの顔が映り、クローゼットの扉は閉まり、下からシャボン玉が上がってくる。
(セリフ→ああこれが私の、絶望。)
ここの演出は、大切なものを心の奥底にしまう様子にも見えるし、(クローゼットが閉まることで)大切なものを思い出せなくなってしまう様子にも見える。いずれにせよ、ほむらにとってまどかは本当に大事な存在であることがわかる。
大量の兵隊は行進し、魔女の顔は落ちる。魔女は落ちた顔を思いっきり踏みつぶして兵隊と共に行進を始める。
(ここまでの流れを見ると顔をつぶす演出は「面目ない」を意味するように思う)
(巨大化した魔女の映ったシーンから魔女が行進を始めるシーンまで)
今までこの世界は何とか平和に保たれていたが、ほむらの自覚によってどうしようもなくなってしまった(ただ終わりに向かうのみとなってしまった)という流れが表現されているように感じた。
(ここから兵隊と魔女の様子、流れのようなもの)
正面を向く大量の兵隊。
それに引っ張られる魔女。
(魔女についている拡声器を通してのアナウンス→まどか、こんなところまで、迎えに来てくれてありがとう。)
シーンが変わり、離れた場所にいる泣いたトカゲがアップされる。
そして拡声器を通さない声で「最後にお別れをいえなくて、ごめんね」とつぶやく。
その後、トカゲはべしゃりと潰れて死んでしまう。
(これはほむらの魔女になっていない最後の部分だと感じた
→この後のまどか達が戦うシーンを見ると、まだしゃべることができていたため、魔女化しても意識は残っているように感じた(これは特殊な環境下にあるため?)。また、この演出のトカゲはすべてをあきらめる前の様子で、べしゃりと潰れる表現は(遺言を残して)心が折れてしまった、全てをあきらめてしまったものだと感じた)
結果として魔女だけが残り、行進を続けるだけとなる。
魔女世界の背景のテーマはほむらのキーポイントである時間(時計)とその歯車。
追記:文がわかりにくく色々間違っている部分があったため、少し書き直しました。(2018/12/27)