いつからなのか判然としないのだけれど、感想をかけとか思ったことは?などという質問にうまく答えられなくなってしまった。
たぶん小学校から中学校くらいまでは求められているものが明白でそれを口にすることに何のためらいもなかったんだけど、さすがに歳を重ねると発表をほめるとかものの考え方について考えさせられたとかだけでは通らなくなってくるし、思ってもいないことを書いているこちらも苦痛になってくる。
そうすると別の何かを書く必要が出てくるんだけど、それが全く思いつかない。
この発表は面白かった。この発表は挙げる例は多いが結局何を伝えたいのか釈然としない、価値を見出せない。この発表はこの点は面白かった。ここが興味深かった。
別にそれくらいの感想しか出てこない。
周りを見ると小さい感想カードに小さな文字でびっしり書いている人が多い。
よくそんなに出てくるな。と思う。
みんな必要なことを理解し、それをちゃんと出力できている。
僕はこの大学のレベルですらそれができない人間なのかという気持ちになる。
最近同じ研究室の一人と話す機会があった。
彼には破壊衝動があるらしい。
彼によると、ものを壊すのがとても気持ちいいらしく、一週間に一度くらいの頻度で紙を引き裂いたり、めちゃくちゃにしているらしい。
また、破壊衝動の周期はだんだんと短くなっているらしく、人のいるところでこれが現れるようになるのがとても怖いらしい。
この自白に対して僕はどう返したらいいかわからなかったので一言、なるほど。と返した。
彼は非常に理屈っぽく、抑うつ的で僕に少し似ているところがある。
ただこういう人にありがちなこととして、最初はとても仲良くなるんだけど、結局うまくいかないというのがある。
これには二つほどパターンがあって、一つは僕のことを見限り、ちゃっかりワイワイグループにすっと溶け込むパターン。
もう一つは、僕の話を全く聞かなくなる、いちいち突っかかってくるパターン。
たぶん彼らは僕を反面教師として自分の欠点を発見し、それを克服できたから上記のような反応を起こすのだと思う。
ただ、確かに僕の行動のどこかがおかしいというのはこれまでの人生の中でうまくいっていないことからわかるんだけれども、これがどこなのかというのが全く分からない(もしくは薄々気づいててそれをあえて認識していないだけかもしれない)ので対策しようがないな。